2005 第12回京都シティハーフマラソンで復活!
 今年の「高槻国際シティハーフマラソン」にも、昨秋の「大阪・淀川市民マラソン」に続いて失敗レースを続けてしまった後の2月13日、ホームページの「体質改善(3):長い将来にわたって走り続けるためのいくつかの試みと新しいレース戦略」の最後に、私は次のように書いた。

「体脂肪を削ることは本当に難しい、これは私の偽らざる実感である。しかし、かなり徹底したLSDによってごく僅かずつではあるが体脂肪量が減っていることも事実であり、これを継続するしかない。そして、投薬によって高脂質血症状態を押さえ、循環器系への過度の負荷を押さえ、これまでに蓄積してきたであろう危険因子の解消を期待するしかないのであろう。高齢と言われる年齢になった私としては、やむを得ない危険因子への対策である。

 一方、さらなるLSDの継続によって呼吸器系・循環器系の効率を高め、可能な限り心拍数の低下に努め、心臓などへの負荷を少なくする努力も要求されるであろう。この負荷の減少に貢献するであろう腹式呼吸に慣れることをも、部分的ではあるがランニング中に実践している。・・・・・中略・・・・・わたしのこれまでの走り方は、前半をかなりのハイペースで走り、後半を我慢・忍耐で走り切るというものであった。その結果、この歳にしてはまあまあの、ハーフマラソン1時間41分13秒、フルマラソンで3時間55分25秒という記録を昨年相次いで出すことができた。・・・・・中略・・・・・しかし今後はどうもこれまでの走りでは駄目なようで、これからは前半を遅いペースで走り、十分に身体の調子を判断した上で、後半にレース全体のことを考えるという方向に転換した方が良さそうである。というわけで、あくまで楽しく汗をかいて完走を目標におくランニングを志したい。ただ、これではすぐ3月13日にやってくる、時間制限のきわめて厳しい京都シティハーフマラソンの前半に設けられた3つの関門に引っかかる可能性がでてくるが、LSDによる体質改善途上のいまはそれもやむを得ないと覚悟している」

 これが去る3月13日に行われた2005第12回京都シティハーフマラソンに臨む私の方針であった。そのためにLSDや筋力トレーニングなどなどによって、去年の11月からの4ヶ月間で体重をおよそ73 kgから71キロまで、体脂肪量を18 kgから16.2 kgまで減らし、その上、LSDなどのトレーニングでは低下させることができないことが明らかとなった総コレステロール値を、下げるための薬の服用も始めた。さらに、少しふくらはぎなどに違和感があることや、フルマラソンを走ると股関節に違和感を感じたりすることなどがあるために、筋肉のサポートをする必要があることが指摘され、股関節、大腿部、ふくらはぎなどのサポート機能のある"Conditioning Wear"(ワコール、CW-Xプロ)を着用して走ることを始めた。それぞれの処置はいずれも未だ道半ばであるとはいえ、やれることは全てやったと感じられるほど準備万端でその日のレースに臨んだ。

 予報ほど厳しい天気ではなかったが、温度2度、湿度24%の厳しい条件であることにかわりはなかった。スタートの混雑もあったが落ち着いてスタートした。公式に発表されたデータによれば5キロを25分ちょうどで通過、その後予定通り少し速度を落として10キロでは50分22秒で、ほぼ当初の予定通りキロあたり5分少しのラップを刻んだ。このときの Gtmailsによる予想ゴールタイムは1時間46分50秒であった。
 これから後宝ヶ池折り返し点の13.8キロまではほぼ連続した上り坂で、復路が下りであることを考え無理を避けたため少しタイムを落としたと感じていたが、正確なデータをグラフ化した上の図を見ると、ほとんど落ちていないことが分かる。今回の特徴は、15キロ以降では5キロあたり2分以上の短縮を果たしていることで、前半のペース配分がうまく働いたことを伺わせる。そのことで今回、当たり前であるが不思議な感じがしたのは、「脚にきた」という言葉があるが、そうゆう感じを全く持つことがなかったことである。それには今回のペース配分と、これまで培ってきたLSDによる筋持久力の向上、酸素の有効利用に関わる循環器系・呼吸器系の機能向上など様々な要因の結果であろう(この項目については、私のホームページの「体験記」の項目にある「体質改善(3):長い将来にわたって走り続けるためのいくつかの試みと新しいレース戦略」をご覧下さい)。

 結局後半のスピードアップが効いて、10キロ時点の結果から予想されるゴールタイムを2分以上短縮して、公式タイム1時間44分36秒(ネットタイムは1時間44分22秒)で、十分に余裕を持ってゴールできた。ベストタイムには3分及ばないが、そんなことはどうでもよかった。それなりのケアをすればきちんと走れることが分かったのである。だから、ゴールではガッツポーズが出た。

 これからもいまの方針を堅持する。タイムが縮まるとすれば縮まるべくして縮まるようなトレーニングになっていたというだけである。縮まらなくても余裕を持って走ることが出来れば、それはそれで今回のように楽しい。それを念頭に置いて、また着実にトレーニングして4年連続出場となる4月17日の第7回長野オリンピック記念長野マラソン(フル)に楽しく臨みたいと思う。今度は長丁場である。
                                    (2005年4月19日)
左の写真は、ゴールの瞬間のほっとした表情。右はゴール後時計を見て満足そうな表情の写真。
注:この原稿は長野マラソンの前に書いたもので、何らの変更も加えてはいない。長野マラソンについても近々ホームページにその成果をレポートするつもりである。