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2020年05月の記事は以下のとおりです。

新型コロナウイルス感染の実態を明らかにするはずのPCR検査データがいまだに私には理解できない

  • 2020/05/06 13:45

 前回書いたブログでも私の関心事は、それまでと同様にPCR検査データだった。この新型ウイルスの強襲に見舞われている私たちにとっての最大の関心事は、PCR検査データ以外にはないと確信している。前回のブログでは、東京都の発表する感染者数の発表を聞いて一喜一憂するのは止めた方がよいと書いたが、あれから3週間たった現在もその気持ちに変わりはない。しかし、そう言いながら毎日そのデータを針の孔でも見るように、食い入るように見つめている自分がいる。それをやめられないのである。その理由は、考えれば考えるほど厄介で恐ろしいこの新型ウイルスについて、私たちがその状況を知ることのできる唯一の確かであるはずのデータが、PCR検査データだからである。それを理解することがむつかしい、あるいはあてにならないとすれば、私の頭の中が混乱する。
 今回のブログでは、東京都のホームページに提示されるこの検査データの理解のむつかしさについて絞って書いておきたい。このデータで一番の問題は1枚目の写真の陽性患者数を示した柱状グラフと、2枚目の写真の検査j実施人数の柱状グラフの同時性?であろう(この二つのデータは5月4日のホームページの写真である)。つまり、同じ日付の二つのデータはセットでなければ意味がないのである。もし同じ日付でセットでないならば、そうでない理由がこの一連のデータ表示のどこかに表記されていなければならないと思われる。私は前回のブログでも、このデータ中の同じ日付の2つのデータの”同時性”(変な言葉だが他に言いようがない)に疑問を呈しておいた。
 さて、この二つのデータ群からなにがしかの重要な結論が導き出されるためには、私にでも指摘できるような矛盾がないことが大前提である。そこであってはならない矛盾がないかを4月1日から5月4日までの個別のデータを細かく調べてみると、以下に示すような異常なPCR検査データがある。それを以下にわかりやすいように表記したい。是非皆さんにも以下に提示するURLを用いて東京都のホームページに入って逐次ご覧いただきたい。ホームページの柱状グラフにカーソルを持って行けばその柱の日付と数値が表示されるhttps://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/ )。

      陽性患者数 検査実施人数

4月  4日    116               65
4月  5日          143               62
4月12日          166               57
4月14日          161               91
4月28日          112               84

上の5つのデータはいずれも検査実施人数より陽性患者数が多い、つまり左の数字が右の数字より大きいというのはあり得ないデータという以外にない。これはどこかにデータ集計上の間違いかあるかまたは取りこぼしがあることを意味している。さらに変だと感じられるのは、検査実施人数のデータが常に2日から4日遅れて表示されるのである。つまり、検査実施人数の集計に戸惑っていると考えるしかない。確かにいまのPCR検査の管理運営は複雑な仕組みになっていて、民間が行う検査にも二通りあるなど混乱のもとになっているらしい(https://news.yahoo.co.jp/byline/tateiwayoichiro/20200506-00177091/ )。
 今朝、TBSテレビのモーニングショーを見ていたら意外なことを聞いた。東京都の関係者ですらいわゆる陽性率、つまり検査実施人数の何パーセントが陽性であるかのデータを正確に捕捉できていないというのである。つまり、何人感染したかのデータには大きな関心があったが、その感染がどこまですそ野が広がっていたかを示すデータにはもともと関心が薄かったと考えるしかないのである。先ほども書いたが、検査実施人数のホームページへの記載は2,3日の遅れは珍しくない。つまり毎日の感染の広がりのリアルタイムでの把握はできていないということになる。
 もし、集計が毎日規則正しく行われていれば、少ない検査数であったとしてもあまりに大きな数値のばらつきは出にくいはずであるが、ここにお見せした1枚目2枚目の写真でわかるように毎日のデータであるにもかかわらずすごくぶれているのは、集計が規則正しく行われていないことの表れかもしれない。こんなデータで専門家委員会などはどのようにして実効再生産数などという数値をひねり出されているのだろうか。私にはわからない。専門家には現在のデータの集計の仕方の問題点などすぐにわかっているはずで、それでも何かの方向性を求められるのは苦しいに違いない。そんな状態でも依然として改善されないのは、日本の官僚組織を含めた組織の構造とその動かし方に大きな問題があるのだろうと思う。37.5℃以上が4日間続かないとPCR検査が受けられないなどとの呪文がもういつから亡霊のように生き続けているんだろうか。
 PCR検査の数がいつまでたっても上がってこない。専門家委員会副座長の尾身氏などもその点を聞かれて”目詰まり”などという苦しい言い訳しかできない。彼にそのことを求めるのは酷だと思われる。私が驚いているのは、この東京都のデータの集計の仕方にマスメディアで数人のコメンテーターが明らかに異議を唱えたのは、ここわずか1週間か10日前のことであったように思う。
 そんななか大阪府は私が上で問題だと指摘した検査実施人数などのデータを正確に出しているようである。それがあるが故に、昨日吉村知事が新たな出口戦略を発表し、その中に陽性率なる言葉で大阪府の現状を把握しようとしているのはよく理解できる。今後大阪府の出方をしっかりと注視したいと思う。

 最後に、いつもの年なら今日はいわゆるゴールデンウィークの最終日である。でも、今年はそんな雰囲気ではない。しかし私の住処のそばには幼稚園があり、そこには”がんばろう”、”コロナに負けるな”と書かれた鯉のぼりが風に吹かれている。通行人もそれを眺めては写真を撮ったりしている。私も何かしらそれに元気をもらっていて、ここに感謝の意を表したい。
 なお、画像はクリックで拡大してご覧ください。なお、グラフの縦軸は人数、横軸は日付である。

追記:
 このブログをアップロードした昨日の夜のNHKGのNews Watch 9で、ここに書いた細かい数字はともかく上の内容とほとんど同じことが報道されていた。間違ったことを書いてはいないと安堵した(5月7日朝)。
追記2:
 このブログをアップロードして二日目に一つの発見をした。それは、東京都健康安全研究センターが行うのであろう検査以外に他の医療機関等が行う検査件数が4月中旬以降センターの検査件数の数倍になる場合があることが東京都のホームページのデータからわかってきた。それを考慮に入れると、私が上にあげた数値の逆転現象は4月5日のデータを除いて解消される可能性があることをお伝えしておきたい。しかし、依然として陽性患者数と検査実施人数を同じ日付の2つのデータで比較・検討してよいかどうかについては不明のままである(5月8日夕)。

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