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2020年04月の記事は以下のとおりです。

”今日の東京都の感染者は何名に膨れ上がっている?”などと一喜一憂するのは止めた方がよい!!!

  • 2020/04/13 09:52

 世界中の人たちがいま地球を取り巻いて暴れまくっている新型コロナウイルスの見えない恐怖におびえている。まだほとんど実態がわからないものほど恐ろしいものはない。私たちは毎日毎日テレビなどで、たとえば”今日発表された東京都の感染者数は197名で、4日連続で最高数を更新し続けています”などと伝えられのを聞いて溜息をついている。この数値は4月11日のものであった。私は当初からこのように伝えられる感染者数はどのように算出され、どう評価すべきものであるかについて頭を掻きむしりながら悶えてきたのである。残念ながら、その数値がわかりやすく表現されている場所(サイト)に容易に辿り着けず、ネットを渡り歩いていた。
  それを助けてくれたのが、YouTubeでFXバイボーなるサイトが「全国(都道府県別)のPCR検査数の調べ方」なる教えを開いてくださっていたのである(https://www.youtube.com/watch?v=L0LsyGy9U5s )。そして、それに従って厚生労働省のホームページから、また東京都のホームページからデータを探し、ある程度のところまではましなデータの見方にたどり着けたと感じている。一枚目のグラフは東京都のホームページからとったデータで(https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/ )、2月から4月12日にわたるコロナウイルス陽性患者数をグラフに表現したものである。縦軸は人数、横軸は月日があらわされている。このグラフから明らかなように、感染者数は3月の下旬からかなりの凸凹はあるにせよ急激に立ち上がっている。この急激なカーブが小池都知事を外出自粛宣言、そして国による法的に意味のある緊急事態宣言に追い込んだデータのもとといってよい。

  しかしこの陽性患者数を正確に、意味ある数字として評価するために必要な数字は、この陽性患者数を出した時の母数、つまり検査人数である。この数字がなければ結果的に出された数字の具体的な意味が不明確である。確かに、グラフが急に立ち上がって、感染者が増加に転じていることはそれなりに察知することはできても、我々の足元にどの程度ウイルスが近寄ってきているのかなどの実感を伴った評価をすることはほとんど不可能である。なぜ検査人数をきちんと発表しないのかという点についてテレビや新聞などのメディアも声を大にして問いただすことをしない。このような発表の仕方では何も分からないということはメディアも理解しているはずだが、その数字をあからさまに出そうとしない国の態度とメディアの態度とは基本的に差はないというべきだろう。
  はじめに述べた4月11日の197人という感染者が出た時の検査人数については、テレビなどの討論でもしばしば議論にはなっていて、その意味するところを聞かれた専門家が思わず「検査の人数は大きくはなく、まあ300から400人、多くても500人ほどしかないのであまり厳密な評価はむつかしい」と正直に答えてしまっていた。唖然とするほど少ない検査数である。厚労省がこれまでしばしば近々一日4,000件、また10,000件を検査できるようになるなどと言い逃れてきていたが、いつになっても改善されないのは、要するに検査数を増やしたくないからであることは明らかである。最近はドライブスルー方式の検査を検討しているなどと言っているがあてにはならない。あまりに多数の患者が病院に殺到すれば医療崩壊の危機に直面することは私にだって理解できる。しかし、だからと言ってうそをつく、あるいは本当のことを言わないなどは政府に対する我々の信頼を著しく損なうだけで何の得もない。
 さて、先程の陽性患者数のグラフと同じ東京都のホームページには同様のスタイルで検査実施人数のグラフも出されており、それが2枚目のグラフである。しかし不思議なことに陽性患者数は4月12日分まで出ているが、検査実施人数は4月9日分までしか表示されていない。なぜ? その理由はよくわからない。何らかの理由で集計に戸惑っているのかもしれない。実は今日(このブログを書いた翌日のこと)もう一度東京都のデータを見るとデータが追加されていて、12日までの検査実施人数の値が出ている。しかし、検査実施人数が57人としながら陽性患者人数は166人でちょっと理解不能である。この数字は保健適用分か?そのあたりのことはもうしばらくこのデータを見守ることにしたい。私の見間違いであることを望むが・・・。
  なお、2つのグラフの凸凹を並べて比較してゆくと検査実施人数が表されている日の陽性患者数のデータは2日遅れで出されているようでもある。要するに、陽性患者数が表されているデータの検体は2日、あるいは場合によっては3日前に採取された検体データのように見えるから不思議である。そのあたりのことが私の目が間違っているのか、どこか混乱があるのかちょっと理解不能で、それがはっきりしないとデータの評価がむつかしい(この部分は14日に追記・書き直しをした)。
 最後に、帰国者・接触者相談センター相談件数からPCR検査に至った件数の2月から3月末までのデータが「日本におけるPCR検査の拒否状況」としてまとめられているのでそれをお借りしたい(https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20200409-00172312/ )。簡単に東京都のデータだけを説明しておきたい。帰国者・接触者相談センターに相談した人は41,105名、帰国者・接触者外来を受診した人は1,727名、そして最終的にPCR検査を受けられた人はわずか964名であった。要するに、37.5℃が4日間続いた後に相談しても、検査を受けさせてもらえないように工夫されているのである。残念ながら我々の立場は極めて弱いのである。またこんなこともあった。埼玉県さいたま市の保健所の所長が「病院が患者さんで一杯になってしまうのが嫌で検査体制を厳しくしてきた」、そんなことを意味するようなことを述べてしまった。正直ではあるが、受け入れられない。

 東京都のデータについてはまだ言っておきたいことがあるが、いまはこれ以上議論しない方がよい。なお、特に東京都のデータの柱状グラフ(このブログのグラフではない)のそれぞれにカーソルを持ってゆくとその日付と陽性患者数や検査実施人数が表示されるので、是非上に記載のURLから東京都のホームページに入ってそのグラフで実際の具体的な人数をご覧いただきたい。このデータのまともな見方がなかなかわかりにくいので、ご教示いただければ幸いです。実施件数が驚くほど少ないことから陽性患者数は検査実施人数に大きく依存していることもよくお分かりになれると思う。また、グラフの形が2つのグラフで基本的には同じである。今後それが一緒のパターンでなくなるときがこの感染地獄から脱却できる時かもしれない。つまり検査実施人数が増えても陽性患者数がそれほど増えないときである。
 なお、あらためてYouTubeのFXバイボーなるサイトに感謝したい。

追記:
 東京都のデータばかり話題にしたが、東京都の小池知事はよくやっている。その足を引っ張っているのは安倍政権だ。なお、これだけ少ない検体数で1千4百万人の東京都の感染状況を把握しようとするのは明らかに無理があるという問題もある(4月14日記)。

現在のPCR検査の政策はどこまでを視野に入れているのか?

  • 2020/04/03 10:31

 1枚目の写真は、2020年4月2日の読売新聞朝刊の記事である。それは特別の記事とは思わないが、外国、特にドイツ、フランスの現実をなぜか小さく報道したもので、その国々の姿勢はアメリカであれ韓国であれそれほど違いがあるはずもないと思われる。要するにそれは、世界を覆いつくそうとする新型コロナウイルスにどのように対応するかの方向性を示しているだけのことである。
 前々回のブログにも書いたと思うが、日本政府のこの件に対しての政策は、オリンピック・パラリンピックを控えていたこともあったのでだろうが、その時点での感染者数などを何とか控えめに表現したいという思いが感じられて、できれば感染者数が大きくならないように、このウイルスを検出するのに感度の高いPCR検査を避ける方向へと舵を切っていたように思う。そしてあえていえば、感染者の8割は極めて軽い症状を示すのみであるとの初期の報告をよいことに、それら8割の感染者が自然治癒の方向に向かって進んでくれることを望んでいた節も見える。
  そして、重症患者などを隔離・治療する施設の貧困さを隠すべく、PCR検査をできるだけ避けるべき理由として”医療崩壊”という脅しともとれる禁じ手を使っていたように私には見える。確かに、それが起これば我々治療を受ける側にとっては手の打ちようがないことも確かである。この政策の目指すところは医療崩壊を避けるところにあるが、しかしそれでは不幸にも感染し、じりじりと重症化してゆく過程にいる患者たちは治療を受けることもできずにある意味では放置されてしまう危機が待ち構えている。確かに治療薬もないのが現状ではあるが、それでも入院できれば衰え行く体力を補強することはできるはずである。自宅に居ては点滴もままならぬことは明白である。
 1枚目の記事には、ドイツやフランス(韓国やアメリカでも同じであろうが)ではPCR検査を「感染者の早期把握と隔離で、感染拡大の防止を徹底するのが狙い」として行っていると書いている。もちろんそうであろう。それが治療をも早めることになるとの理解であろう。その記事によれば、ドイツでは3月下旬まで週30万~50万件の検査が実施されていたのを、4月注人には1日10万件、4月末には1日20万件に増やす計画だという。同様にフランスでは、3月半ばまで1日5000件だったPCA検査を4月末には1日5万件に増やす計画だという。さらには30分ほどで判定できる簡易検査キットも導入し、6月までには1日10万件まで増強する予定だという。

  では、実際に日本ではいったいどれくらいの検査が実施されていたのだろうか。テレビなどで感染者数が報道されるときにはなぜかほとんどその母数である検査数は発表されない。そのような数字は東京都や厚生労働省のホームページを調べるとやっと発見することができるが、今日調べて5日前までの数字しか出てこないのは残念である。それはともかく、今日4月2日にしらべるとやっと3月28日までの集計された表を見ることができた(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10549.html )。それが2枚目の写真である。左側の表だけをご覧いただければ事態を簡単に判断できると思われる。要するに、3月28日までにわずか2万8千件余りしかPCR検査をしていないのである。別の言い方をすれば、それだけの人たちしか検査を受け入れてもらえなかったのである。当初、PCR検査にたどり着くまでには海外渡航歴の有無、37.5℃以上の発熱が4日以上続くこと、などの条件があり、さらにその後保健所などに話を聞いてもらってその関門を突破して初めてPCR検査を受ける資格ができるなどの条件が設けられ、高い関門が設定されていた。しかしその後これらの条件は検査人数を減らす口実だったらしいことが徐々に国会などの質疑やテレビ取材などで明らかになりつつあった。そこで、保健所の関門が高いということもあり、また民間にも検査を依頼するためには保険適用にした方がよいとの意見などから保健所の関門を撤廃すれば検査数が増えるだろうと議論されたが、それは検査数の改善にはほとんどつながらなかったことが厚生省などのデータを見れば明らかであった(その数値はここには掲載していない)。

 このようなPCR検査の実態は何を物語っているのだろうか。この検査の問題については当初から感染しているかどうかを是非知りたいという国民の意向と乖離しているのではないかとの強い批判が出ていた。つまり全く検査してもらえないとの申し出が多くのメディアで報告されていた。したがって日本の政策は感染しているかどうかわからないという市民の焦燥感、不安感を救うのではなく逆に増幅していることになっていたはずである。医療政策があるべき姿とは逆のことをしていたといえる。そうならないようにするには、きちんとした検査の実態、国の方針の真意を正確に明らかにすること以外にはない。それが全くできていない安倍内閣の政策実行のやり方は、これまで何度となく繰り返されてきた隠蔽、公文書改ざんなどを考えると、残念を通り越して怒りでしかない。
 ではそれだけで済むことであろうか。実はもっと大きな問題を含んでいる。1枚目の記事の写真の最後には意味深長なことが書かれているのでその部分を引用したい。「また、今月15日までを期限に実施している外出制限の解除後に備え、ウイルス免疫の有無を調べる血清検査の実施も検討している」ここではウイルス免疫を話題にしているが、それがPCR検査によるウイルス遺伝子が存在しなくなってる証明であっても同じで、いずれにせよウイルスが存在しない(ウイルス免疫が存在する、つまり回復している)状態であれば外出を許容する、という判断材料にしたいと考えているようである。ドイツやフランスが目的とする高い検査能力の獲得は、短時間で国民すべての検査を可能にすることを目指しているように思える。そのうえで感染のあるなしでもって行動の自由の判断をしようとしているのである。それはそれでよいとすれば、同じように考えて十分に検査されていない国からの外国人の入国は禁止するという判断をされても何の不思議もないということになる。日本はもはやグローバルな関係の中でしか生きられないようになってしまっている。その時他国から敬遠されざるを得ないような状況を作っては致命的であろう。
 いま日本は、必要な検査が行われていないと多くの国から勘繰られているのは事実である。上にも書いたように、これほど大騒ぎしながら、いまだにたった3万件の検査しか実行されていないのであり、それ以外の検査を求める強い要望は高い壁を設けて口頭で弾き飛ばしているのである。今でも大竹まこと氏やいろいろな方々から告白されている。これをそのままにしておいて、万が一、比較的うまく感染が抑え込まれた場合に、他国は果たして日本からの旅行者を容易に受け入れるであろうかと考えると、暗澹たる気持ちである。今の日本の状態はいささか異常である。これまで政府は、1か月も前に1日4千件の検査をできるようにする、あるいは簡易検査法の導入などといいながら、それが実現できるような態勢をとりえていないことを考えると、この先企業や国民から激しい批判が出るような状態が避けられるとは到底思えない。これから幸い毎日の感染者数が下がっていったとしても、その先が思いやられるのである。日本は医療大国とはとんでもない、実質的にはある種の医療崩壊の孤島になりかねない。ある評価によれば、防疫体制から考えると日本は世界の21位にランク付けされているようである。1日当たり10万件や20万件などの検査体制の確立の話は全くの夢物語である。

  なお、画像は拡大してご覧ください。

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