[簡易復元] 高槻の紅葉 (4) 芥川
- 2011/12/01 20:13
これまで書いてきたように、芥川は高槻市と亀岡市の、つまり大阪府と京都府の境に端を発し、高槻市を縦断して流れて淀川に合流する第一級河川である。その途中、上の口と下の口の間で摂津峡を作り上げ、そして淀川に向かって流れ下る。
私は芥川の近くに住んでいるが、この芥川は周辺の田畑への貴重な水源として極めて重要であることは明らかで、これがなければ田畑の維持はほとんど不可能であろう。芥川からの水は田圃や畑の脇の小さな水路に流れ、そこから田圃に水が引かれて稲作が可能となる。
それと同時に芥川には多くのサギ類やカモ類、そして宝石の異名があるカワセミなどが生息し、また多彩な魚類もいる。また、今年は見られなかったが、1000キロ以上の長距離の渡りで知られるチョウ、アサギマダラの生息も知られ(http://www.unique-runner.com/blog/index.php/view/67 )、その渡りの実態を調べるアマチュア研究者も活躍している。さらにこの芥川にはカジカガエルなどの貴重な種や、6月から7月初めにかけては塚脇橋から西の河原橋の間で多くの蛍が見られ、大勢の市民が毎晩その辺りに押しかけて混雑する風景が見られる。私もその仲間である。
このように考えると、高槻市のこの地域は多くの生き物に恵まれている豊かな自然の宝庫であり、大いに守るべき価値のあるところである。そのことは高槻市も認識されているようで、西の河原橋の下に「あくあぴあ芥川」という、芥川やその周辺に生息する生き物についての教育施設を設置している。その傍にはプールも設けられており、またバーベキューが出来る場所もあり、週末には活気に満ちている。
そんな芥川河川敷に一昨年イノシシが現れた。ウリ坊に毛が生えたような若いイノシシであったが、毎日のように山から出てきて、河川敷で遊んでいた。芥川堤防上を歩く若い女性から「かわいい~」と掛け声が飛んでもいた。その内に山に帰されたようで、まあ、おとなしく山で生きてもらいたいものである。その写真は5枚目の下部分である。
写真の説明をしておこう。1枚目の写真は芥川が摂津峡に入る直前の原地区の様子で、マスなどの有料釣り場が造られており、週末には多くの釣り人でにぎわっている。2枚目の写真は、塚脇橋と西の河原橋の間の遊歩道を歩く人の群れである。ジョギングなどする人も多く、毎日賑わっている。3枚目と4枚目は「あくあぴあ芥川」の近くの紅葉である。5枚目の上部分は、171号線から「旧かじか荘」に向かう道路両側に植えられている紅葉で、これが大きくなればかなりの紅葉街道になるだろうと予想され、楽しみである。