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2011年10月20日の記事は以下のとおりです。

高槻の秋(5) 芥川周辺の田圃では炭焼きが!?

  • 2011/10/20 23:08

 収穫の秋が終わりに近づくと私の育った三重県の田舎には見られない、ちょっと変わった光景があちらこちらの田圃(たんぼ)で見られる。それは、炭焼き?である。田圃で炭焼き? 不思議だがやはり炭焼きというしかない。この現象はこの地方独特のものかもしれないと思うが、本当かどうかは定かではない。
 私が住む高槻の北部地方の特産品に「服部の白瓜」があり、それを奈良漬にした特産品が売られている(http://takatsuki.osakazine.net/e167252.html )。実はこの白瓜作りは、「名人」がいるほど難しい作物のようで、そのために最近まで作る農家が減ってしまっていたと言われていたが、町おこしの一環としてじりじりと復活しつつあるようである。どうもこのことと炭焼きが関係ありそうなのである。
 さて、まずその炭焼きの話から始めよう。炭の材料はなにかと言えば、それはもみ殻である。そのもみ殻を1メートルほどの高さに積みあがったもみ殻の山に煙突がついていて、そこから煙が出ている(1枚目2枚目の写真)。中に火がついているのであろう。しかし、外側がぼうぼうと燃えているわけではなく、中が高温になって蒸し焼きになっているようである。
 私は子供の頃よく親戚の人に山にある炭焼き小屋に連れて行ってもらい、炭焼きを手伝いながらいろいろなことを教えてもらった。炭焼き窯に入れた木を高温にするために火をつけるのであるが、どの程度燃やすのか、いつになったら入口(酸素の取り入れ口)を閉めて中で木を蒸し焼きにするかはなかなか微妙だが、面白い見方をいろいろと聞かせてもらった。要するに、温度は高く酸素は限定的にし、気の主成分である炭素は燃やさずに“炭”にし、他の成分はガスにして煙突から放り出すのである。これを間違いなくやるために、煙突から出る煙の色や煙の温度を注意深く観察して(煙でマッチに火がつくかどうかとか)、燃えすぎていないきれいな炭を創り出すのである。炭焼きに興味のある方は、サイトは沢山あるが、たとえば、次のサイトをご覧ください(http://www.sumibito.com/yama.htm )。
 私はどうやってもみ殻の中に火をつけるのかは知らないが、朝8時ころには火をつけて焼けば夕方には十分炭のようなものなっており、火を消して安全を確保するようである。3枚目4枚目の写真は炭のように真っ黒になったもみ殻である。このもみ殻をどう使うのであろうか。私はひょっとしたら田圃に漉き込むのかと思ったがどうもそうではなく、野菜つくり、とりわけ白瓜の栽培に使うのだという。
 白瓜は、聞くところによると非常に病気にかかりやすいようである。それを防ぐために、様々なものの吸着力が非常に高い炭―ここではもみ殻の炭ーを苗の根元に敷いて病気の感染から守るということである。このもみ殻の炭はきっと白瓜のみならず様々な野菜の栽培に役に立つものと思われる。昔はもみ殻そのままを野菜つくりの畝に使ったり、リンゴを送るときに箱に入れたり、サツマイモなどを床下に保存するときにもみ殻の中で保存したのはよく覚えている。それにしても炭にするのは、なかなか面白いもみ殻の使い方ではある。
 収穫の終わった里山の田圃や畑では、これから春野菜を作るための整備が行われている。そのために枯れ草や芋の蔓などを焼く煙がたなびき、独特のにおいがして子供の頃の田舎の風景が懐かしく思い出される。そんな写真を最後にご覧いただきたい。草の匂いがしてくるであろう。写真はすべてクリックすれば拡大できます。

追記:私が炭焼きにかなりこだわるのは、子供の頃炭焼きの話を見聞きして、それを遊びに取り入れて楽しんだことがあるからである。我が家の庭の端っこに小さな炭焼き窯を造り、小枝を入れて炭焼きをやろうと何度も試みた経験がある。結局、失敗したが、そのことを今でも思い出せるほどその話は面白かったのである。そんな遊びを残念ながら今の子供たちに味わあせることはほとんど不可能である。そんな現状も書いておきたかったのである。

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